古今和歌集 第一卷 春歌上
2008-07-04 16:36阅读:
◇ 纪贯之等撰杨烈译复旦大学出版社1983年 ◇
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第一卷 春歌上
岁暮立春 在原元方
立春来岁暮,春至在花前。谁谓一年里,今年又去年。
ふる年に春立ちける日よめる 在原元方
年の内に 春はきにけり 一年を 去年とやいはむ 今年とやいはむ
立春 纪贯之
夏秋湿袖水,秋日已成冰。今日春风起,消融自可能。
春立ちける日よめる 紀貫之
袖ひぢて むすびし水の こほれるを 春立つけふの 風やとくらむ
无题 佚名
春霞笼吉野,春意尚遥遥。吉野山阴地,雪花细细飘。
題しらず 讀人しらず
春霞 立てるやいづこ みよしのの 吉野の山に 雪は降りつゝ
二条后初春作
白雪尚飞空,阳春已来崇。莺鸣冰冻泪,此日应消融。
二條の后の春のはじめの御歌
雪のうちに 春は來にけり 鶯の 冰れる涙 いまやとくらむ
无题 佚名
飞下小黄莺,梅花枝上鸣。迎春虽有意,飘雪尚纵横。
題しらず 讀人しらず
梅が枝に きゐる鶯 はるかけて 鳴けどもいまだ 雪はふりつゝ
雪压树枝 素性法师
立春佳日后,白雪也如花。莫怪黄莺雀,飞来枝上夸。
雪の木に降りかゝれるをよめる 素性法師
春たてば 花とや見らむ しら雪の かゝれる枝に 鶯のなく
无题 佚名
春花何日有,心事浩无涯。枝上留残雪,看来也似花。
題しらず 讀人しらず
心ざし 深くそめてし をりければ 消えあへぬ雪の 花と見ゆらむ
或人の曰くさきのおほきおほいまうち君(藤原良房)の歌なり。
二条后生太子东宫后,于正月三日召见陈辞,时春日当空而白雪纷降盈头,因赋一首。
文屋康秀
春日临天下,春冰应自消。臣头今日白,老大竟萧条。
二條の后の東宮の御息所と聞えける時正月三日御前に召して仰言ある間に日は照りながら
雪の頭に降りかゝりけるをよませ給ひける 文室康秀
春の日の 光にあたる われなれど かしらの雪と なるぞわびしき
降雪 纪贯之
雾中树发芽,春雪降如麻。乡里无花日,偏能见落花。
雪の降りけるをよめる 紀貫之
かすみ立ち 木の芽も春の 雪ふれば 花なき里も 花ぞちりける
初春 藤原言直
春至抑何早,花开抑太迟。黄莺虽善辩,缄口也无辞。
春のはじめによめる 藤原言直
春やとき 花やおそきと 聞きわかむ 鶯だにも 鳴かずもあるかな
初春 壬生忠岑
都道春天来,春天真到否?黄莺既未鸣,春意复何有。
春のはじめの歌 壬生忠岑
春來ぬと 人はいへども 鶯の 鳴かぬ限りは あらじとぞおもふ
宽平帝时后宫歌会时作 源当纯
谷风解谷冰,溪水跃奔腾。白浪如飞舞,春花正上乘。
寛平の御時后宮の歌合の歌 源當純
谷風に とくる冰の ひまごとに うち出づる浪や 春のはつ花
纪友则
好风时作伴,四处送花香。香送诱莺出,谷中莫再藏。
紀友則
花の香を 風のたよりに たぐへてぞ 鶯さそふ しるべにはやる
大江千里
黄莺藏谷里,不作一声鸣。春日虽来到,有谁知此情。
大江千里
鶯の 谷よりいづる 聲なくば 春くることを たれか知らまし
在原栋梁
已过立春日,山乡花未开。莺鸣虽入耳,只觉懒声来。
在原棟梁
春たてど 花もにほはぬ 山里は ものうかる音に 鶯のなく
无题 佚名
家居临旷野,寂寞感离群。所幸莺声迩,朝朝亦可闻。
題しらず 讀人しらず
野邊ちかく 家居しをれば 鶯の なくなる聲は あさな\/聞く
春日野原草,全烧不可留。我妻芳草绿,今日要同游。
春日野は 今日はな燒きそ 若草の 妻も籠れり われも籠れり
我来春日野,飞火野如焚。借问荒原守,何时可采芹?
かすが野の 飛火の野守 いでて見よ 今幾日ありて 若菜摘みてむ
山边松上雪,尚未消融时。原野生芹菜,都人遂采持。
み山には 松の雪だに きえなくに 都は野邊の 若菜摘みけり
天门今日开,春雨从天降。明日雨重来,采芹人满巷。
梓弓 おして春雨 今日降りぬ 明日さへふらば 若菜つみてむ
仁和天皇为皇子时赐人青芹作歌
为欲赠诸君,春郊去采芹。采芹盈湿袖,白雪降纷纷。
仁和のみかど(*光孝天皇)皇子におまし\/ける時に人に若菜たまひける御歌
君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつゝ
奉命作歌时作 纪贯之
采芹春日野,艳丽百花开。舞袖迎风展,相招仕女来。
歌奉れと仰せられし時詠みて奉れる 紀貫之
春日野の 若菜つみにや しろたへの 袖ふりはへて 人の行くらむ
无题 在原行平朝臣
春霞笼四野,披着似春衣。纬线层层薄,山风吹乱飞。
題しらず 在原行平朝臣
春のきる かすみの衣 ぬきをうすみ 山風にこそ 亂るべらなれ
宽平帝时后宫歌会上作 源宗于朝臣
松绿寻常色,四时不变形。春回大地绿,松树也增青。
寛平の御時后の宮の歌合に詠める 源宗于朝臣
ときはなる 松のみどりも 春くれば 今ひとしほの 色まさりけり
奉命作歌时作 (纪)贯之
外子有青衣,洗时如降雨。雨淋草上春,草绿添娇妩。
歌奉れと仰せられし時詠みてたてまつれる 貫之
我がせこが 衣はる雨 ふるごとに 野邊の緑ぞ 色まさりける
青柳如丝线,应缝春日衣。春衣缝不就,却是乱花飞。
あをやぎの 絲よりかくる 春しもぞ 亂れて花の 綻びにける
西大寺边柳 僧正遍昭
浅绿匀春柳,青丝贯露珠。露珠如白玉,佛念岂能无?
西大寺のほとりの柳をよめる 僧正遍昭
あさみどり 絲よりかけて 白露を 玉にもぬける 春のやなぎか
无题 佚名
百鸟竞鸣春,物华日日新。此身遭万变,行作老来人。
題しらず 讀人しらず
百千鳥 さへづる春は 物ごとに あらたまれども 我ぞふりゆく
不识来何处,山中叫唤声。一声呼子鸟,汝在为谁鸣?
をちこちの たづきも知らぬ 山中に おぼつかなくも 呼子鳥かな
闻雁声而思在越故人 凡河内躬恒
春来雁北归,万里云中道。如遇旧时人,为说君归好。
鴈の聲を聞きて越へまかりける人を思ひてよめる 凡河内躬恆
春くれば 鴈かへるなり 白雲の みち行きぶりに ことやつてまし
归雁 伊势
春霞来大地,归雁竟高飞。住惯无花里,安能不北归。
歸る鴈をよめる 伊勢
春霞 たつを見捨てて ゆく鴈は 花なき里に 住みやならへる
无题 佚名
折梅袖亦香,梅去袖犹芳。对此留芳袖,莺鸣也发狂。
(丰子恺译本:折得梅花香满袖,黄莺飞上近枝啼)
折りつれば 袖こそ匂へ 梅の花 ありとやこゝに 鶯の鳴く
国色天香比,天香胜一筹。庭梅香触袖,香袖至今留。
色よりも 香こそあはれと 思ほゆれ たが袖ふれし 宿の梅ぞも
宅近植梅花,待人梅树下。梅香四处飘,疑是袖中麝。
宿近く 梅の花うゑじ あぢきなく 待つ人の香に あやまたれけり
一近梅花树,梅香染素衣。人人都问道,谁不正芳菲。
梅の花 立ちよるばかり ありしより 人のとがむる 香にぞしみける
折梅花 东三条左大臣
莺立梅花下,梅花笠在头。折花簪发上,人老有谁羞。
梅の花を折りてよめる 東三條の左のおほいまうち君(*源常)
鶯の 笠にぬふてふ 梅の花 をりてかざさむ 老いかくるやと
无题 素性法师
往日见梅花,遥遥徒想象。而今色与香,攀折手中赏。
題しらず 素性法師
よそにのみ あはれとぞ見し 梅の花 あかぬ色香は 折りてなりけり
折梅花赠人 (纪)友则
手折梅花意,赠君君应思。此花香与色,君外有谁知?
梅の花を折りて人におくりける 友則
君ならで たれにか見せむ 梅のはな 色をも香をも 知る人ぞ知る
藏部山中 (纪)贯之
梅花春日发,处处散芬芳。藏部山中住,夜来更觉香。
くらぶ山にてよめる 貫之
梅の花 匂ふ春べは くらぶ山 闇に越ゆれど しるくぞありける
月夜奉命折梅 (凡河内)躬恒
月夜月光白,寻梅不见花。闻香知觅处,折去定无差。
月夜に梅の花を折りてと人のいひければをるとてよめる 躬恆
月夜には それとも見えず 梅の花 香を尋ねてぞ 知るべかりける
春夜梅花
春夜亦何愚,妄图暗四隅。梅花虽不见,香气岂能无?
春の夜梅の花をよめる
春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やはかくるゝ
每诣初濑辄宿人家久违之后再访宿所家主人传言宿所如故因折庭梅感而发赋
(纪)贯之
故人居故地,心变固难知。唯有梅花在,芬芳似旧时。
初瀬に詣づるごとに宿りける人の家に久しくやどらでほどへて後にいたれりければ
彼の家のあるじかくさだかになむやどりはあるといひ出して侍りければそこにたて
りける梅の花を折りてよめる 貫之
人はいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける
水边梅花盛开 伊势
春来水满川,水底梅花见。欲折水中梅,袖衣将湿遍。
水のほとりに梅の花の咲けりけるを詠める 伊勢
春ごとに 流るゝ川を 花と見て 折られぬ水に そでやぬれなむ
年年花落水,水镜染芳尘。莫道芳尘好,镜明为失真。
年をへて 花の鏡と なる水は ちりかゝるをや くもるといふらむ
家中梅花散落 (纪)贯之
日夜不离眼,梅花灿烂开。一时人不见,都变落花来。
家に有りける梅の花のちりけるをよめる 貫之
暮ると明くと めかれぬ物を 梅の花 いつの人まに 移ろひぬらむ
宽平帝时后宫歌会时作 佚名
梅香移袖里,但愿得长留。春日虽云过,春香旦夕浮。
寛平の御時后の宮の歌合の歌 讀人しらず
梅が香を 袖に移して とゞめてば 春は過ぐとも 形見ならまし
素性法师
眼见梅花落,春归不可闻。真正梅香好,翻在袖中薰。
素性法師
散ると見て あるべきものを 梅の花 うたて匂ひの 袖にとまれる
无题 佚名
梅花虽已落,香迹尚残留。回想当时恋,幽思日日浮。
題しらず 讀人しらず
散りぬとも 香をだに殘せ 梅の花 戀しきときの 思ひ出にせむ
见人家所植梅花盛开 (纪)贯之
今岁春来到,樱花最早知。白花开又谢,莫学落花时。
人の家にうゑたりける櫻の花咲きはじめたりけるを見てよめる 貫之
ことしより 春知りそむる 櫻花 ちるといふことは 習はざらなむ
无题 佚名
人罕高山去,樱花独自开。山樱休气绝,观赏我今来。
題しらず 讀人しらず
山高み 人もすさめぬ 櫻花 いたくなわびそ われ見はやさむ
又は里とほみ人もすさめぬ山櫻
来观山上樱,不见樱花面。山麓与山巅,春霞成一片。
山櫻 わが見に來れば 春がすみ 嶺にも尾にも たちかくしつゝ
见染殿皇后御前瓶中樱花 前太政大臣
论年诚老矣,老矣又何妨?今见樱花盛,愁思已尽忘。
染殿の后の御前に花瓶に櫻の花をささせ給へるを見てよめる
前のおほきおほいまうち君(*藤原良房)
年ふれば 齡は老いぬ しかはあれど 花をし見れば 物思ひもなし
见渚院樱花 在原业平朝臣
世上无樱花,春心常皎皎。自从有此花,常觉春心扰。
渚の院にて櫻を見てよめる 在原業平朝臣
世の中に たえて櫻の なかりせば 春の心は のどけからまし
无题 佚名
岩下飞流水,樱花彼岸滨。如何能手折,归赠意中人。
題しらず 讀人しらず
いはばしる 瀧なくもがな 櫻花 たをりてもこむ 見ぬ人のため
见山樱 素性法师
但见山樱盛,语人空自夸。愿能亲手折,携赠各还家。
山の櫻を見てよめる 素性法師
見てのみや 人にかたらむ 櫻花 手ごとに折りて いへづとにせむ
花盛诣京
放观樱与柳,互植亦何匀。红绿相辉映,都中锦绣春。
花ざかりに京を見やりてよめる
見わたせば 柳さくらを こきまぜて 都ぞはるの 錦なりける
樱花下叹年老 纪友则
樱花开烂漫,香色昔时同。唯有人年老,渐成白发翁。
櫻の花の下にて年の老いぬる事を歎きてよめる 紀友則
色も香も おなじ昔に 咲くらめど 年ふる人ぞ あらたまりける
折樱 (纪)贯之
山樱开遍处,掩护有春霞。不论谁家子,寻来强折花。
をれる櫻をよめる 貫之
たれしかも とめてをりつる 春霞 立ちかくすらむ 山の櫻を
奉命作歌时作
诚望深山里,樱花遍地开。山间团簇簇,好似白云来。
歌奉れと仰せられし時によみてたてまつれる
櫻花 咲きにけらしも あしびきの 山のかひより 見ゆる白雲
宽平帝时后宫歌会时作 (纪)友则
吉野山边樱,盛开如玉洁。山深春到迟,犹自疑残雪。
寛平の御時后の宮の歌合の歌 友則
みよし野の 山邊にさける 櫻花 雪かとのみぞ あやまたれける
今年三月闰月 伊势
今年春日长,久赏樱花艳。虽则赏樱多,人心终不厌。
やよひに閏月の有りける年よみける 伊勢
さくらばな 春くははれる 年だにも ひとの心に あかれやはせぬ
樱花盛时久未访之人来访 佚名
轻薄樱花性,恶名未必真。今年花盛发,迎待久违人。
櫻の花の盛りに久しくとはざりける人の來りける時によみける 讀人しらず
あだなりと 名にこそたてれ さくら花 としにまれなる 人も待ちけり
答 在原业平朝臣
今日不能来,明朝雪必散。花难似雪消,花色仍明灿。
かへし 業平朝臣
今日こずは(*原文「來ずば」) 明日は雪とぞ 降りなまし 消えずはありとも 花と見ましや
无题 佚名
落花如必灭,苦恋终将别。堪折此樱花,直须今日折。
題しらず 讀人しらず
ちりぬれば 戀ふれど驗 なきものを けふこそ櫻 折らば折りてめ
欲折樱花去,惜花怕折枝。何如花畔宿,看到落花时。
折りとらば をしげにもあるか 櫻花 いざ宿かりて 散るまでは見む
纪在友
深染樱花色,花衣引旧思。虽然花落后,犹似盛开时。
紀在友(*紀有朋)
さくら色に 衣は深く 染めてきむ 花のちりなむ 後のかたみに
赠来赏樱花诸人 (凡河内)躬恒
诸君见访来,但见樱花开。他日樱花来,人情未可衰。
櫻の花のさけりけるを見にまうできたりける人によみておくりける 躬恆
我が宿の 花見がてらに くる人は 散りなむのちぞ 戀しかるべき
亭子院歌会时作 伊势
山里樱花盛,无人去赏奇。众芳摇落后,惆怅独开迟。
亭子院歌合の時よめる 伊勢
見る人も なき山里の さくら花 ほかのちりなむ 後ぞ咲かまし