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会社が法定外福利厚生を提供することはリスクにもなり得るのか『法律記事スクラップ』第161期

2026-02-06 17:28阅读:
実務において、会社が従業員に福利年休、企業年金など法定外の福利を提供するケースは珍しくない。多くの人は「法定外福利厚生は会社の法定義務ではないため、付与方法や廃止の可否は会社が自由に決定でき、法的リスクは存在しない」と考えがちだ。
しかし、この認識は誤りである。法定外福利厚生の取扱いが不適切な場合、企業に不要なトラブルやと負担をもたらすことになる。では、企業はどのような点に注意を払うべきだろうか?
まず、特定の法定外福利厚生については、対象となる者や適用条件、具体的な福利内容、付与方法、付与時期、取消となる場合のルールなどを含めて、明確な規則を定めておくべきである。これらを定めていない場合、従業員が当該福利の対象に該当するか否かについて紛争が生じやすく、企業は受け身の立場に立たされる可能性がある。また従業員の就労意欲に悪影響を及ぼす恐れもある。さらに、規定が不明確であれば、具体的に適用ルールについての解釈の相違も生じやすくなる。福利年休を例にあげると、『企業従業員年次有給休暇実施弁法』第13条によれば、労使間の合意または社内規定に定められた年休日数及び/又は賃金報酬が法定基準を上回る場合は、当該合意または規定に従って実行する。このため、原則として福利年休は労使双方の約定または社内の規則制度に従って実行しなければならない。しかし合意や規定が存在しない場合、法定年休と福利年休の優先取得順序や未取得分に対する補償に係る紛争が発生しやすくなる。この点について、司法機関の判断基準は必ずしも統一していない。年休の優先取得順序については、法定年休を先に取得すべきであるというのが司法上主流である。但し、約定や規定が存在しない場合には、先に福利年休を取得するという会社に不利益となるような判断が下されたケースもある((2021)京03民終12973号)。未取得分に対する補償については、法定年休の
3倍賃金で換算することは認めず、通常賃金基準での換算を認める傾向が強い((2019)京0108民初59471号、(2023)滬0105民初15965号、(2023)粤01民終22172号)
次に、法定外福利厚生のほとんどが民主的な協議/告知手続の履行が強制的に求められているわけではない。民主的な協議を行わない場合であっても、従業員に周知し、その証拠を保存しておく必要がある。これは、特定の対象者または全対象者に対する福利厚生を廃止する場合に、従業員が「関連規則を知らなかったので、不利益な変更は受け入れない」と主張する予防策である。但し、一部の特殊な法定外福利厚生について法律上、民主的な協議手続を行う必要がある。企業年金は、その代表例であり、法により民主的な手続を行わなければならない法定外福利厚生である。
『企業年金弁法』第7条は、企業年金への加入は、企業と従業員との集団協議により確定するものであること、企業年金方案は従業員代表大会または全従業員討議を経て承認されるものであると定めている。さらに第9条および第10条によると、企業年金方案を所在地の県級以上の人的資源?社会保障部門に申告し、かつ関連部門の異議がないことをもって効力を発するとしている。このように、企業年金は法定外福利厚生に該当するが、企業が一方的に支給するものではなく、企業と従業員が共同で拠出するものであるため、法律上、比較的詳細な規則が定められている。202512月に公布された、『企業年金の一層取組に関する人的資源?社会保障部 財政部の意見』(人社部発202577号)により、企業年金の確立手続の簡素化が可能となり、従業員代表大会または全従業員の討議は必要であるが、主管機関である人的資源部門の同意は発効要件としないことを規定した
実務上、法に基づく民主的な協議手続を履行していない企業や、年金の個人負担分まで拠出している企業もある。これらの企業は、企業年金は従業員のための特別な貯蓄に相当すると考え、法定手続を行う必要はないと判断し、年金の適用範囲、拠出基準、給付基準、終了要件などには留意していないケースも多い。では、企業が年金方案を策定しておらず、従業員との合意も存在しない状態で、基準の引き下げや取消を行う場合は民主的な協議手続を行う必要はあるのだろうか?人社部発〔202577号によると、「継続的な拠出能力に欠ける」状況であれば、企業は民主的な協議手続を行わずに、自主的に制度の廃止を決定することができる。但し、企業が通常通り経営しており、経営悪化が認めれない状態で、基準の引き下げや廃止や取消を行う場合は、法に基づき民主的な協議/告知手続を履行しなければならない。
以上のことから、会社が従業員に法定外福利厚生を提供することは、従業員、企業や社会にとって有益であることに間違いない。会社が一度付与した法定外福利厚生の基準引き下げや取消をする場合、リスクに直面する可能性があることを十分に考慮しておく必要がある。そのため、規則を制定することの重要性、実務上の協議/告知などの処理及び証拠の保存について十分に重視するべきである。
                            
1. 本法律記事スクラップの著作権は、上海漢盛法律事務所の金燕娟弁護士及び万利弁護士に帰属します。
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